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福岡の薪ストーブ検討中の方へ
はじめまして。ご質問ありがとうございます。
とても目の付け所がシャープなご質問かと存じます。答えになっておりますかどうか、あまり自信はありませんが、回答させていただきます。
わたくしにとりまして、技術上における本事業の存在価値は
モキ製作所の薪ストーブ本体の特殊性を、ユーザーさんに充分に理解して頂き、それを設置にも運用にも活かしていただく
これに、尽きると思っております。逆に言えば、これが「まともに」できるところが、全国でも、いったい何社あることやら……自分で言うのはヘンですが、率直に申し上げて、弊社を含めて、ごくごくわずかしかないと思います。
すなわち、この特殊性を説明するためだけに、ユーザーさんには半日くらい、実機をもとに、延々とした理屈の山に付き合っていただいていますが、たぶん、そんなことやっている薪ストーブ屋さんは、ほとんどないと思います。
ユーザーさんに「手数料」というか「保証料」をご負担いただいてまで、納品説明にこだわる理由がそこですし
逆に言えば「福岡だから」どうしても必要な費用としては、本質的に私や、誰かが移動するために必要な実費であり、それをいかに少なく抑えるかがポイントです
逆に言えば、本体の特殊性について、それを理解し、合理的な設置と、正しい使い方ができるのなら、その他については代替措置は、かなり色々あって、それを状況に応じて弾力的に運用して、設置に至っているというのが実態です。
要するに、本体以外については、大きく外さなければ、基本的には大丈夫なのです。
今、ツィッターでリツィートさせて頂いている「かじっ」さんの事例なんかもそうです(右上、リンク)。非常に安上がりに設置されておりますが、決して外れておりません。私はプロとして、何をすれば外れないかを、本体をもとに技術説明差し上げただけで、あとはご本人が考えて設置なさっています。
ですので、ノザキの煙突を使おうが、ホンマの煙突を使おうが、本質的には「どちらでもいい」です(ノザキがたとえ質が悪かったとしても、そこだけ取り換えれば済むだけの話)。煙突設置工事も、本質的には誰がやってもかまいません。
ただ、ひとたび誤ると取り返しが難しいこととしては、煙突の取り付け方針だとか(本質的には掃除のやり方と頻度、それから、建築物としての安全性、この2点に収斂していきます)、本体の設置場所とか、そんなことがあって、そこは、遠方なら図面などでも相談可能です。
ただ、この2点も、「まともな」薪ストーブ屋さんなら(少ないですが)、ちゃんと配慮することであって、そこをモキにギリギリまで合わせたチューニングができるか、だけの問題でして、失敗しても多少コスト的に無駄というか冗長になるだけで、どうしても弊社でなければならないというほどでもないのかもしれません。
ですので、結論としては、私が一番大切、肝だと考えているのは、あくまでもモキ製作所の薪ストーブ本体への理解です。Web上の情報はどうしても表面的になりますので……
で、そこに関してノザキとの本体の違い。
結論だけ言えば、本体の寿命と、熱効率が段違いだと思います。
ノザキは、あくまでも「普通の薪ストーブ」です。乱暴な使い方をすれば、10年もたないのではないかと思います。あと、本体直上の煙突(シングル)の表面温度は、無煙巡航運転条件下で260℃(木材発火点)を超えるのではないかと想像します。
モキは、そうではありません。正しく使わなくても10年は絶対にもちますし、正しく使えば、とんでもない長寿命と、低い煙突表面温度を実現できます。これが、とりわけ何十年スパンで見たときに、どれほどのアドバンテージ(コストパフォーマンスの違い)をもたらすか……
勝手にまとめますと、モキは、普通の薪ストーブの「常識」が通用しませんので、その変わった特性をどれだけ活かせるか、という問題です。
活かすことで、設置も、運用も、とんでもないハイコストパフォーマンス(安心や手間要らずを含めて)を実現します。
マニアック、お褒めの言葉と受け止めて答えも長くなりましたが、取り急ぎ、どうぞよろしくお願いいたします。 |