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薪ストーブ検討中の方へ
ご質問ありがとうございます。
いえいえ、煙突は、とても大切なことですので、早い、ということはありません。
ご質問の部分は、ロッキング機構の噛み合わせのための「突起」のことで、円筒の円周に沿って「突起」を断続的に作りたい場合、断続的に切り目を入れて、その上側を外側に膨らませたら、下向きに開口した突起ができるのですが……
ここから雨水が侵入して、断熱材が濡れる、ひいては「雨漏り」が起こる、確かに、私も事例として聞いたことがありまして
探してみましたら、こんな事例でしょうかね?ご心配の最悪ケースは(右上リンク)
https://s.webry.info/sp/ki-koubou.at.webry.info/201407/article_5.html
ただ、これ、正直申し上げて、私には、よくわからない部分が多いのです。現場的な話をしますと、煙突の接合ほど、例えばビス止めするしないとか、コーキングを打つ打たないとか、諸説あるものはありません。
私は工学屋でもあります。材料の専門家でもありました。私の方針は、基本的にはできるだけ部品を毀損せずに(ビスによる穴を避ける)、製品そのものを保全し、万一の場合は取り外し交換が容易であるようにもする(ちなみに地震対応に関しても一貫しておりまして、下手に固定して、固定した部分を破損させるより、素直に転がってくれたほうが復旧がずっと容易だったという東日本大震災での設備被災状況の教訓に基づいています)……つまり、可能な限り簡易な接合としております。
そういう立場からの判断ですが、煙突内部の断熱材の水濡れは、基本的には本来はシームレス溶接が効かなければならない部分の不良品(リンクの例でも、その切り欠きが原因ならば、逆に20年間ものあいだ、なぜ無事だったのかが説明不能です)、ないし、ビス止めなど現場施工に伴う材料の毀損が原因ではないかと考えています。正常品を毀損せずに取り付けた場合は生じないのでは?、ということです。
つまり、ホンマの煙突は、最初から切り欠きを有する設計であり、高木のように完全密封構造によるリスクのクリアーという方針を取らないものの、設計としては断熱材の水濡れ問題をクリアーしており、ビスなどを打たない限り、材料の毀損は起こりにくい品質管理のもとで製造されている(実際に、シームレス溶接のレベルは上々だと思います)と判断しております。
つまり、市販されている多くの煙突は、設計状態で断熱材の水濡れ問題を基本的にクリアーしていると思われ(かわはらさんのブログでレポートされた、この「エクセル煙突」は無理だと思いますが(URL貼り付けてご確認ください)……)
https://kawahara-stove.com/report/excel_chimney/
水濡れを起こすのは、不良品か、施工の問題ではなかろうかと。
私がホンマを支持し、採用しているのは、自らの使用及び施工経験に加えて、そのあまりにも多い出荷実績、しかも多くは過酷な状況下での利用、さらに案外、DIYの皆さんのほうが、品質には細かかったりする中で、好調な業績を維持し続けているという「状況証拠」からです。設計に問題を抱えているなら、返品の嵐、業績の維持は無理だと思います。
ちなみに、費用的には、値引き率による高木の実態がよくわかりませんが、ざっくり2倍程度でなかろうかと。
高木、良いと思います。各種リスクに対してより完璧であることを目指すなら、お勧めいたします。ただ、モキの本体の特性は、本体性能がやたらに優れるために(ドラフトがものすごく出やすい)、煙突性能が要らないくらいのレベルです。ホンマの断熱二重の性能と品質は、実際問題としてモキにとって充分すぎる性能と、品質における使用実績(特にクレーム事故が言われることもなく幅広いユーザーから買われ続けている事実)を有しているため、必要十分であると判断しております。
ご不明点ありましたら、またご質問ください。
どうぞよろしくお願いいたします。 |